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場所 鷹の神殿 Temple of the Owl

藍の森の最も遠い果て——藍光さえもほとんど届かない場所に佇む神殿。鳥羽楽奈の故郷であり、建てられたのではなく、待ち望まれて生まれた神殿。

概要

鷹の神殿(Temple of the Owl)は藍の森の最も遠い果て——藍光さえもほとんど届かない場所に立っている。ここはフクロウの守護神・鳥羽楽奈の故郷であり、六翼の神祇一族の信仰の中心でもある。

この神殿は建てられたものではなく、待ち望まれて生まれたものだ。その土地はとても長い時間をかけて、ただひとつのことをし続けた——待つことを。ある特別な存在がここへやって来て、翼を広げ、「あなたの代わりに彼らを守りましょう」と言ってくれる日を。

建築

鷹の神殿は翡翠グリーンの石材と白い大理石で建てられており、古典的なギリシャ式の柱廊構造をしている。神殿の破風には巨大な翡翠のクリスタルが嵌め込まれ、温かく神秘的な緑の光を放っている。柱身には地底から伸びた蔦が絡みついており、それは聖樹タイタンの根の末端だ——森の最も遠い果てにあっても、母の想いは途切れることがない。

守護神の像

神殿の前方には白い石の彫像が立っている——翼を広げたフクロウの守護神が、両翼を高く張り、ハートの翼紋が刻まれた杖を手にしている。像は森の方向を向き、その姿は荘厳でありながら温かく、通りかかるすべての命に「私はここにいる」と語りかけているようだ。

地下の根

神殿の地下深くには、一本の根が通っている。細く、静かな、しかし決して途切れることのない根。それは森の中心——聖樹タイタンから大地を貫いてここまで延びていた。

その根は鼓動を伝えていた。木の鼓動ではない——木には心臓がない。もっと抽象的な何か。ひとつの約束。ひとつの想い。「あなたがどんなに遠くにいても、私はあなたがそこにいることを知っている」という感覚。

ずっとずっと後に、一羽のフクロウがここに棲み家を定める。彼女は深夜に神殿の一番高い場所に立ち、眠る大地を見下ろし、そして振り返る——地底から伸びてくる、ほのかに光るその根に向かって、静かに語りかける。

ミティルの日(聖樹の傷)

ミティルの日、タイタンはやむを得ず大地のエネルギーを吸収して森の存続を維持しようとし、放出された力は流星雨のように大地を席巻した。森の最も遠い場所にある鷹の神殿は真っ先にその直撃を受け、壊滅的な破壊を被った。

損壊

あの大災害は神殿のすべてを破壊した。

  • 守護神の像は深刻な損傷を受けた——両翼は折れて崩れ落ち、杖は地に砕け散り、かつて翼を高く広げていた勇姿は砕けた石の塊と化した。胴体だけがかろうじて元の輪郭を留め、台座の上でうなだれるように立ち、何かを黙って受け止めているかのようだった。
  • 翡翠の光はすっかり消え、温かな翠緑から冷たく幽かな藍色へと変わってしまった。
  • 金色の花はすべて枯れ果て、かつて神殿の周りに咲き誇っていた花畑は荒涼とした不毛の地と化した。
  • 神殿本体は柱廊が傾き、蔦は枯れ、苔が這い広がった。建物全体が永遠のたそがれに包まれている。

楽奈はその日、翼と同胞を失った。梟子たちは丸まった姿となり、鷹の神殿の廃墟のほとりで奇跡が訪れる日を待ち続けた。

現状

神殿は廃墟と化したが、聖樹と神殿を結ぶその根は決して途切れなかった。鼓動は止まることがなかった。

森暦5571年(西暦2026年)、聖樹タイタンが目覚めた。その後のある深夜、地底の根の光が以前より少し明るくなった、と語る者がいる。